CASE STUDY:2025.01.20

EV充電器メーカー「株式会社ジゴワッツ」取材レポート

未来のEV体験をデザインする:ジゴワッツ社が描く「電気のオアシス」Mobile SSとの共鳴

EV(電気自動車)市場の勢いは、まさに世界的なうねりとなっています。2020年にはわずか4.2%だったEVの販売比率が、2023年には15.8%へと急上昇。日本でも2035年までに新車販売の100%を電動車とする政府目標が掲げられ、電動化の波はもう止まりません。


そんな中、「EVをもっと身近に、もっと便利に」という課題に真正面から挑むのが、東京を拠点とする 株式会社ジゴワッツ
EV充電器の開発から設置までを自社で一貫して行う、いま注目のエネルギーテック企業です。

■ EV普及のカギは「待ち時間」と「日常化

EVが増える一方で、充電待ちや急速充電の時間ロスといった課題も浮上しています。
「移動の合間」ではなく、「駐車している間」に自然に充電できる環境——それが、EV社会を支える次のステージです。


ジゴワッツが開発する普通充電器「Ella(エラ)」は、その解決策のひとつ。
日本最小・世界でも最小クラスのサイズでありながら、設置者への収益還元率は80%。
低コストで導入できる仕組みを実現し、商業施設や宿泊施設、地方自治体などでの導入が広がっています。

■ 電力の賢い使い方をデザインする「EMS」

EVが社会インフラとして根付くには、単に充電器を増やすだけでは足りません。
大量の充電が同時に行われれば、電力需給の逼迫やコスト上昇が避けられないからです。


そこでジゴワッツが注力しているのが、エネルギーマネジメントシステム(EMS)
独自のAPI連携によって、電力量に応じた充電制御や、電気料金が安い時間帯に合わせた自動最適化充電が可能になります。
まさに「電力を賢く使う」仕組みを提供し、カーボンニュートラル社会の実現を後押ししています。

■ 「Mobile SS」が描く“電気のオアシス”構想

そんなジゴワッツの技術に注目しているのが、私たちが開発した移動式ソーラーステーション「Mobile SS(モバイルエスエス)」。
ソーラーパネルと大容量バッテリーを搭載し、どこでもEV充電ができる“動く電源ステーション”です。


遊休地やキャンプ場、公共空間などに展開すれば、そこがまるで「電気のオアシス」に。
災害時には非常用電源としても活用できるなど、次世代のエネルギーインフラとして大きな期待が寄せられています。

■ 未来のインフラを共につくる

Mobile SSプロジェクトチームでジゴワッツ本社を訪問し、EV充電技術や電力マネジメントについて意見交換を実施。
「Ella」の小型性とAPIによるEMS連携は、Mobile SSのシステムに高い親和性を持ち、
オフグリッド(自立電源)構想や無人キオスク機能との組み合わせにも理想的です。


地域のエネルギーを地域でまかなう「電力の地産地消」や、災害時の電力確保といった課題にも、
この連携が新しい可能性を提示しています。


EVの普及が加速する今、私たちは単なる「車の電動化」ではなく、
“暮らしの電動化”という新しいライフスタイルの入り口に立っています。


ジゴワッツとカエルムが描く「Mobile SS × Ella」の連携は、
その象徴ともいえる“電気のオアシス”を形にしようとしています。


未来の充電体験は、もうすぐそこまで来ています。