「SANCHA HAVE A GOOOD MARKET!!!」で体感した、Mobile SSの新しいエネルギーのかたち
世田谷区三軒茶屋で定期的に開催されている「SANCHA HAVE A GOOOD MARKET!!!(HGM)」は、三茶の街を舞台に「おいしい」「たのしい」「やさしい」暮らしを提案するマーケットイベントで、2025年2月22日〜24日の3日間に開催されました。
今回のテーマは「北風と太陽とマーケット」。世田谷区の脱炭素推進プロジェクト「UCHIKARAプロジェクト」と連携し、「家庭でできるエコアクション」を楽しく学べる場として、多くの人で賑わいました。
私たちMobile SSチームは、このイベントに“移動式ソーラーステーション”として参加しました。
太陽光で電気をつくり、音楽を流し、賑わいを生み出す——そんな「電気のオアシス」として、マーケットの真ん中に光を灯しました。
「HGM」ってどんなイベント?
HGMは、2022年にスタートした三軒茶屋のまちづくりイベントで、地元の企業やクリエイターが集い、持続可能で心地よい暮らしを提案しています。
今回で第13回を迎え、主催は「三茶ワークカンパニー株式会社」、共催は世田谷区。地域の中で“無理のないエコ”を日常に取り入れることを目指しています。
会場となった「三軒茶屋ふれあい広場」には、新鮮な野菜や加工食品、クラフト雑貨、コーヒーやワインなど、約50の出店が並びました。
私たちのMobile SSは、マーケットに賑わいを生むBGMの音源として、トレーラーに併設したワインバーの電源として、太陽光発電による電力供給とオフグリッドな暮らしを体感できる展示を行いました。
同時に、環境にやさしい企画も盛りだくさん。
古着リメイクや本・たねの交換会、コンポスト相談会など、家庭でできるエコアクションを「体験」できるプログラムが開催されました。
さらに、第2会場の「三茶WORK 茶や」では「オフグリッド・プログラミング・ワークショップ」が行われ、ロボットを動かす子どもたちの笑顔が印象的でした。
「電気のオアシス」としてのMobile SS
私たちがHGMで目指したのは、単なる「電源提供」ではありません。
Mobile SSがつくり出すのは、人が集まり、笑顔が生まれ、電気が文化になる場所です。
会場中央に設置したMobile SSは、ソーラーパネルとバッテリーを搭載した移動式トレーラー。
今回は特別仕様として、「リスニング・ワインバー」に変身しました。
真空管アンプ(小松音響研究所監修)から流れる温かな音が広場に響きわたり、子どもたちがのぞき込んだり、大人たちが音とワインを楽しんだり。
HGMの3日間、Mobile SSの周りには、いつも人が集まっていました。
私たちのコンセプトは「電気のオアシスをつくる」こと。
それは、災害時にも安心を届ける“非常用電源”であると同時に、日常の中で人と人をつなぐコミュニティの電源でもあります。
HGMでは、ソーラーパワーで音楽が流れ、明かりが灯り、人々の会話が生まれました。
それはまさに、“電気が生きている”光景でした。
環境と文化をつなぐ特別なリスニングバー
今回のリスニングバーでは、奄美大島の海で熟成された海底熟成ワイン「tlass SEA CELLAR」を提供しました。
電気を使わず、海の圧力と温度だけで熟成されるこのワインは、まさに自然エネルギーの産物です。
太陽で発電し、海で熟成されたワインを味わう——そんな体験を通じて、来場者の皆さんに「エネルギーの多様性」を感じていただきました。
多くの方が「この電気は本当に太陽から来ているんですか?」と興味を持って話しかけてくださり、
「こんな風に電気を“使う”だけじゃなく、“感じる”のは初めて」と言ってくださったのが印象的でした。
私たちは、そんな小さな対話の積み重ねが、サステナブルな社会への一歩になると考えています。
エコアクションを「体験」から「共感」へ
「UCHIKARAプロジェクト」と連携した今回のHGMは、世田谷区全体の脱炭素アクションを“生活目線”で体感できるイベントでもありました。
私たちのMobile SSは、その中で「発電が当たり前になる社会」を感じるための実験装置として機能しました。
会場では、来場者がソーラーパネルに触れたり、電力量の可視化モニターを見たりしながら、
「自分の街でもこういう電源があったらいいね」と話す姿が多く見られました。
とくに子どもたちが、「電気ってつくれるんだ!」と目を輝かせていたのが嬉しかったです。
こうした体験を通じて、再生可能エネルギーや脱炭素の話題が「専門的なもの」から「日常の話題」へと変わることを、私たちは実感しました。
まちを照らす“動くインフラ”として
私たちのMobile SSは「自律分散型の移動式ソーラーエネルギーステーション」としてさまざまな用途を想定して開発されました。
今回のHGMで改めて感じたのは、その機能が“平時のまちづくり”にも力を発揮するということです。
マーケットやフェス、地域イベントなど、屋外での活動が増える中で、
「電気がある場所」=「人が集まる場所」になっていく。
それは防災と同時に、地域の賑わいづくりそのものでもあります。
今回の出展を通じて、私たちは“防災×文化×エネルギー”が同時に成り立つ社会の姿を、三軒茶屋の街の真ん中で体感しました。
Mobile SSは、そうした未来をつくるための“移動するプラットフォーム”でありたいと考えています。